初めてのジッポーと収集のキッカケ
僕が初めてジッポーを買ったのは20歳過ぎだっただろうか。
タバコを吸い始めて2,3年、銘柄をころころ替え、結局マイルドセブンに落ち着いた頃だったと思う。
ライターにも拘りたいと思い近所のショッピングセンターの一角にある小さなお店で、買ったのが初ジッポーだった。
確か2200円位だったかな…
当時お金が無かった僕が(今も決して裕福ではないが…)悩みに悩んで買ったブラッシュクロームの定番のヤツ。
結構使ってて、気に入ってたんだけれど、そもそもジッポーというのは僕の中で
『渋い大人の男が使う物』
と言うイメージだった。
渋い大人の男…ではない色白で線の細い僕はジッポーを使っている自分に段々と違和感を感じ始め、いつしかジッポーを使わなくなり、
『オマエなんか100円ライターで十分なんだよ!』
と言う強迫観念に苛まれ、僕の相棒は何処かに消えてしまっていたのだった…。
それが10年もの月日が経ち、去年の年末に部屋を掃除していたら出てきたのだ。
てっきり捨てたと思っていた。
完全に存在すら忘れていた。
10年ぶりに再会した元相棒はくすみ、キズだらけになり、すっかりボロボロの風体だった…
一瞬もう捨ててしまおうとも思ったけれど、コレが中々どうして良いアジが出ている。それに僕ももういい歳だし、そろそろジッポーを使ってもいい歳なんじゃないかと思い、再びジッポーを使いだしたのだが…
飽きた…1カ月で飽きてしまったのだ。
何故か
いくら10年ぶりとはいえ、昔結構使っていた物。その大して変わり映えのしない見た目にすぐにマンネリしてしまった。
『カスタムしかねー!』
そう、思った僕。
ダラダラ書くのが面倒なので結論から言うと
コレが現在の彼の姿である。
要するに失敗した。
削ったり、炙ったり、塗ったり、洗ったり…今思うと考えつく限りの拷問を彼にかけてしまった。
す、すまないブラザー…
けれどインサイドユニットのみとは言え、コイツはピンピンしているので、
いつか出番があるのではと、僕の中では御守り的存在なのである。
かくして僕の新しい相棒探しの旅が始まり、それがいつしか収集に変わっていったのであった。