風神雷神 本金蒔絵zippoについて
日本人として、やはり和柄のジッポーは以前から気になっていて、何か良い物は無いかと探していた時に気になったのがこの本金蒔絵シリーズの風神雷神ジッポー。このシリーズ特有の桐箱入りというオサレ仕様。
蒔絵(まきえ)と呼ばれる漆製品に文字や装飾を施す際に使われる技法は、下地となる漆器等に更に上から漆で模様を描き、乾く前に金粉や銀粉、色粉を“蒔く”事で柄を定着させる加飾技法の一つらしい。
正直ジッポーに限らず、こういった和柄のアイテムって何かそこらのお土産屋さんに売ってそうなちゃちなモノみたいなイメージと、都会の日常生活において明らかに“浮く”存在である和のテイストは敬遠してた(逆にお寺に行った時に洋服を着ている自分に感じた違和感に似ているような。それはそうとこのブログはやたら( )が多い)んだけど、このシリーズは恐ろしく細かく作り込まれていて、チープな印象は一切無い所か、ここまで来るともはやライターでなくても良くない?とすら思えてしまう程の出来。
因みにこれは2つで1セットという訳では無く、当然別々にも購入出来るが、これを片方だけ買う人っているのかな?
実はこれを購入したのは少し前の事で、買ってからそう言えば風神雷神って知ってるけど、本当の所詳しくは知らないなぁと思い、興味があったので色々調べた挙句に先日建仁寺に出掛けたという事だった。
で、ここまで書いといて言う事では無いかも知れないけれど、僕が本当に欲しかったのは今回のジッポーでは無く…
より屏風に忠実なこのモデル。
しかし金箔貼りのこのジッポー、どこ探しても雷神だけ無くて(何故か風神の方は割とすぐに見つかる。さっき言ってた片方だけ買う人が居るのかな?)まぁ早い話、妥協した。
何よりこっちは風神雷神の文字が無いのが良い。無い方が好み。
とはいえ僕が購入したのも十分素晴らしい逸品なので早速紹介。
前回の写真と比較して見ていこう。
うん、よく分からないですね。
そもそもジッポーの方は黒地に金やら何やらで風神雷神が描かれているので、単純な比較にはならない。まぁ全体の雰囲気だけ伝われば良いかな。
しかし携帯のカメラでは細かい所まで撮れないのが本当に残念。細部まで色が入っていたり、雲の感じだったり、艶のある漆の質感だったりと、本当に良く出来ている。
フル塗装されてるジッポーにありがちなリッドが90°に立つ現象。
これは単に塗料がヒンジ内部にまで入ってしまっているからで、何回か開け閉めしてたらいずれ全開になる。もちろんヒンジ部分の塗装はハゲるけど。
この様に雷神はまだ耐えているけど、風神の方はヒンジ部の漆がハゲてしまったので、マジックで塗った。
因みにリッドが立つからと言ってチューニングジッポーよろしく音が良いなんて事は無い。
そしてインナーは金メッキ。
これはナイスな計らい。
ボトムスタンプはかろうじて見えるレベル。97年の5月と6月。手持ちのジッポーにしては古い。
購入当初、屏風にあやかって収納ケースの両端に配置しようと思っていたけど、実際にやってみると思いのほか変な感じになったのでやめた。やっぱりコレクションとしても、こういうジッポーはどうしても浮いてしまう。仕方ないな。
そう言えば、建仁寺へ行った際にお土産コーナーでこのジッポーに激似の
こういう感じの風神雷神ルーペなるものが安売りされていて、少し複雑な気分になった。
写真は風神と雷神が一緒に描かれているけど僕が見たのはそれぞれ別売りで、デザインもまんまこのジッポーと同じだった。しかしルーペって…。
後、これは完全に余談だけど、僕は風神雷神を見るといつもDJ Krushのアルバム、深層を思い出す。
このジャケットデザイン、恐らく風神雷神からインスピレーションを受けたと思うんだけど、違うかな?とにかくカッコ良い。
因みにアナログ盤の方は違うデザインになっているけど、そっちも◎
もちろん内容的にも好きなアルバムで、多彩なアーティストを客演に迎えているのにも拘らず、全体を通してまとまりがありつつ、ダークで太いサウンドは、しばしばトリップホップやアブストラクトヒップホップ等と呼ばれるのも頷ける程クールなアルバム。個人的にリリース当初、AnticonとAntipop Consortiumが同じアルバムに!とテンションが上がった一枚でもある。
前作 漸-ZEN-でのCompany FlowやBlack Thoughtに続いての豪華な面々。
Antipop Consortiumは確か解散する直前だったか直後だったかな。Beansのバースが無かったし。Anticonもここまで一曲にメンバーが揃っているのも今となっては珍しい気がする。
とにかく思い入れのあるアルバム。
…とまぁ、最後の最後で盛大に脱線してしまった。
というワケで、今日はこの辺で。